The Colmarienne Diary♪

フランスはアルザス地方、コルマールで暮らすニッポン女子(コルマリエンヌ)の毎日いろいろ。主婦のいろいろ。

フランスの子供、ニッポンの子供について思うこと

前回怒り心頭だった年賀状の件、ようやく手に入ってこの数日はひたすらコメント書きしてました。届くのはきっと今月の下旬頃。皆さん、ゴメンなさい。

そんな中、ネットではホリエモンの発言が何やら話題になってたみたいですね。新幹線で騒ぐ子供に睡眠薬飲ませろとか何とかとか。私はまだ子供がいないので、世のお母さんの気持ちも分からないし、子供を持った友達が増えている中、彼女たちの奮闘する姿を見て偉そうに一般論も語れません。

ただ、フランスに来てみて思った子供のことについて。少しだけ。大分前から日本では、挨拶しない若者が増えてるだの、ロクに挨拶もできない大人がいるだの、とにかく学校でも会社でもちゃんと挨拶を!と至る所で掲げられてますが、こっちはそういうことが皆無なんですね。とにかくみんな挨拶をする。小さい子供だろうが思春期でちょっと反抗期だろうが寝不足と二日酔いで機嫌が悪かろうが、挨拶はちゃんとする。

聞いてるだけだと、ふ〜ん。くらいにしか感じないかもですが、当初目の当たりにしたときは結構な驚きでした。家にお客さんが来る。誰かの家に遊びに行く。例え会ったことのない相手でも、子供たちのほうから「初めまして、私の名前は○○です」と言って、ビズというこっちの挨拶をしてくれます。泊まりならば、おやすみなさい。とおはよう。の挨拶も、家族同様にきちんとします。15、6歳のシャイなお年頃の男の子も、少し照れながらちょっとぶっきらぼうになりながら、それでもきちんと挨拶します。

これは、どこの家庭に行っても同じ。〜家の子供たちは挨拶できて偉いね。という話にならない。裕福な家とか教育熱心な家とか、そんなのは全く関係なくて、田舎だろうが都会だろうが、みーんな子供たちは挨拶ができる。

なぜだろうか、と夫と話していたときに、彼が一言。親がちゃんと挨拶してるからじゃない?と。確かに。彼の職場でも、必ず同僚に挨拶(男性なら握手、対女性ならビズ)することから仕事が始まるという話を聞いて納得しました。きっと彼らは挨拶は大事だからなんて思うことすらなく、生活の一部として挨拶することが当たり前になってるんだと思います。

日本では挨拶をしましょう!と掲げても、つい形だけのものになってしまって、聞こえるか聞こえない声で「〜ます」と会社で自席につく人(かつての私も同じく)顔も見ないでただ言えば良いという雰囲気だったり。頭では大事と分かっていてもなかなか実践すると難しいのが実情です。

きっと、そこには挨拶する気持ち良さ、心地良さがないからだと思います。自分だけ、にこやかにおはようございます!と言っても誰も返事してくれない。顔を向けてくれない。笑ってくれない。だったら、形だけのおはようで良いじゃないか。ああ、まさに悪循環サイクル。

いくら家庭で挨拶が大事だと教えられ実践していたとしても、社会を見たときに、これは建前であって決してきちんと実践されている世の中ではない。というのが悲しい日本社会の現状なのだと思います。

だとするならば、社会全体で気持ちよく挨拶し合うしかないんじゃないか。もうこれは国家レベル!というのは大げさだけど、最近の子供たちは〜と文句を言う前に、その大人がちゃんと挨拶してますか?と。大人である私たちがあれこれ言う前に、実践して子供に教えられる事があるんじゃないかと、それを社会みんなでやることができたら、今抱える問題が少しは軽減するのではないかと、そんな風に思うのでした。